- 数量を表す限定詞の使い分け
- 種類全体を表す3つの言い方
- 抽象名詞・物質名詞に冠詞がつく場合/固有名詞と the
詳しい説明を読む
このページでは,難関大入試で求められる限定詞・冠詞の発展事項を扱います。数量を表す限定詞の細かな使い分け,種類全体を表す3つの言い方,抽象名詞・物質名詞に冠詞がつく場合,そして固有名詞と the を整理しましょう。Level 1・Level 2の内容を理解したうえで読み進めてください。
数量を表す限定詞の使い分け
some / any の本当の意味:some=「(ある程度の量が)ある」,any=「どれでも」
every / each:every は全体,each は1つ1つに注目
no = not any
| 限定詞 | 注意すべき用法と例文 |
|---|---|
| some | 疑問文でも,相手に Yes を期待する勧誘・依頼では some:Would you like some coffee? |
| any | 肯定文で「どんな〜でも」:Any child can answer this question. |
| every | 「どの〜も(例外なく)」,全体をまとめて見る:Every student knows it. |
| each | 「それぞれの」,1つ1つを個別に見る:Each student has a locker. |
| no | 「1つも〜ない」(= not any):There is no milk in the fridge. |
Any child can answer this question.
どんな子どもでもこの質問には答えられる。
詳しい説明を読む
some は「(ある程度の量が)ある」,any は「どれでも」が本当の意味です。every は全体を1つのまとまりとして,each は1つ1つに注目して述べます。no は not any と同じ意味です。
Would you like some coffee?
コーヒーはいかがですか。
every と each の違い
every は「全員」を1つのまとまりとして見る言い方で,2つのものには使いません。each は2つ以上のものを「1つ1つ」個別に見る言い方です。
He had a bag in each hand.(× every hand)
彼は両手にそれぞれかばんを持っていた。
every + 数詞
every + 数詞 + 複数名詞 は「〜ごとに」の意味になります。
The Olympic Games are held every four years.
オリンピックは4年ごとに開催される。
種類全体を表す3つの言い方
Dogs are ~(複数形・無冠詞):最も一般的
A dog is ~:「どの1匹を取っても」
The dog is ~:種類を代表させる,やや文語的
| 形 | ニュアンス |
|---|---|
| Dogs are faithful animals. | 犬というものは(一般に)忠実な動物だ。最も普通の言い方。 |
| A dog is a faithful animal. | どの犬でも1匹を取り上げれば忠実だ。定義的な文で使う。 |
| The dog is a faithful animal. | 「犬」という種を代表させて述べる。科学的・文語的な文で使う。 |
The computer has changed our lives.
コンピューターは私たちの生活を変えた。
詳しい説明を読む
種類全体を表すには3つの言い方があります。Dogs are ~(複数形・無冠詞)が最も一般的で,A dog is ~ は「どの1匹を取っても」,The dog is ~ は種類を代表させるやや文語的な言い方です。
「〜という種類」として発明品や動植物を話題にするときは the + 単数名詞 がよく使われます。The computer は特定の1台ではなく,「コンピューターというもの」を指しています。
a + 単数名詞が使えない場合
A dog is ~ の形は,1つ1つの個体に当てはまる性質を述べるときにしか使えません。種類全体についての事実(絶滅した,世界中に広がったなど)には使えません。
The tiger is in danger of extinction.(× A tiger is in danger of extinction.)
トラは絶滅の危機にある。
抽象名詞・物質名詞に冠詞がつく場合
不可算名詞でも,「具体的な1回の行為・1種類・1つの製品」を表すときは a がつく
修飾語句で限定されると the がつく
| 場合 | 例文 |
|---|---|
| 具体的な1回の行為 | He did me a kindness.(親切な行為を1つしてくれた) |
| ある種類・ある程度の〜 | She has a good knowledge of history. |
| 製品・作品 | He bought a Sony.(ソニー製品を1台) |
| 修飾語句による限定 | The water in this river is clean. |
She has a good knowledge of history.
彼女は歴史をよく知っている。
詳しい説明を読む
不可算名詞でも,具体的な1回の行為・1種類・1つの製品を表すときは a がつきます。また,修飾語句で限定されると the がつきます。
The water in this river is very clean.
この川の水はとてもきれいだ。
固有名詞と the
原則:固有名詞には冠詞をつけない(Tokyo,Mt. Fuji,Lake Biwa)
the がつく固有名詞:川・海・山脈・群島・複数形の国名・公共施設など
| the がつくもの | 例 |
|---|---|
| 川・海・海峡 | the Thames / the Pacific (Ocean) / the Tsugaru Strait |
| 山脈・群島(複数形) | the Alps / the Philippines |
| 複数形・連合の国名 | the United States / the United Kingdom / the Netherlands |
| 公共施設・新聞 | the British Museum / the Times |
| the がつかないもの | 例 |
|---|---|
| 人名・都市名 | Tom / Tokyo |
| 単独の山・湖 | Mt. Fuji / Lake Biwa |
| 多くの国名 | Japan / France |
| 駅・空港・公園 | Tokyo Station / Narita Airport / Hyde Park |
詳しい説明を読む
固有名詞には原則として冠詞をつけません(Tokyo,Mt. Fuji,Lake Biwa)。ただし,川・海・山脈・群島・複数形の国名・公共施設などには the がつきます。
the United States は形の上では複数ですが,1つの国を表すので単数扱いです(The United States is ~)。
限定詞を見たら確認しよう
数量の限定詞 → 肯定文の any,疑問文の some,every と each
種類全体 → 複数形・a・the のどれで述べているか
不可算名詞・固有名詞 → 冠詞がつく理由を考える
→ 肯定文の any:「どんな生徒でも」
The telephone was invented by Bell.
→ the + 単数名詞:「電話というもの」
Thank you for your many kindnesses.
→ 可算名詞としての kindness:具体的な親切な行為