分野別対策

和文英訳

2026年11月1日

和文英訳は,与えられた日本語の文を英語に直す問題です。単語を一つずつ英語に置き換えるだけでは,文法的に正しく,しかも英語として自然な英文にはなりません。このページでは,和文英訳の基本方針と,和文の構造のとらえ直し方,構文の「フレーム」の使い方,そしてよくある文法ミスを整理します。

和文英訳の基本方針

与えられた和文の構造・ニュアンスを正確に把握したうえで,「無理のない」英文を書く

「無理のない」英文を書くポイント内容
構造の違いを意識する和文と英文との構造の違いを意識しつつ,重要構文をはじめとする「フレーム」を使いこなす
表現を使い回す他の問題(長文の本文など)に出てくる構文・表現を使い回す可能性を考える
冒険しない自分が見たことのない / 聞いたことのない構文・表現は使わない

和文英訳で目指すのは「美しい英文」ではなく,減点されない英文です。自信のない難しい表現を使うより,確実に使いこなせる構文・表現で正確に書くほうが,結果的に高い点数につながります。

和文の構造をとらえ直す

日本語の文をそのまま英語に置き換えず,英語にしやすい日本語に言い換えてから訳す
日本語の「〜は」は,英語の主語になるとは限らない

象は鼻が長い。
Elephants have long trunks.(✕ Elephants are long noses.)

最近の若者はあまり本を読まなくなったと言われる。
It is said that young people today read fewer books than they used to.

和文
若者は…読まなくなった
「〜しなくなった」をどう表すか
言い換え
以前より少ない本を読む
「以前と比べて減った」と考える
英文
read fewer books than they used to
比較級 + than they used to で表す

「〜しなくなった」を don't read としてしまうと,「まったく読まない」という意味になってしまいます。和文のニュアンス(以前と比べて減った)を正確につかみ,比較級などのフレームに当てはめましょう。

構文の「フレーム」を使いこなす

和文の内容を,確実に使いこなせる重要構文(フレーム)に当てはめる

日本語フレーム
〜すればするほど…The + 比較級 ~, the + 比較級 …
〜して初めて…It is not until ~ that …
〜のおかげで…できる無生物主語 + enable / allow + O + to do
〜する価値があるbe worth doing
〜と言っても過言ではないIt is no exaggeration to say that ~
〜するのは…だ(形式主語)It is + 形容詞 + (for 人) to do

外国語は,学べば学ぶほどおもしろくなる。
The more you learn a foreign language, the more interesting it becomes.

インターネットのおかげで,私たちは世界中の人々と連絡がとれる。
The Internet enables us to communicate with people all over the world.

「〜のおかげで」を thanks to ~ で書くこともできますが,無生物主語 + enable O to do のフレームを使うと,英語らしい簡潔な文になります。無生物主語構文は「無生物主語構文 Level 1」で確認しましょう。

英作文において「よくある」文法ミス

答案を書き終えたら,次の6つのミスがないかを必ず見直す

ミスの種類注意点例
冠詞 / 単複原則として名詞には冠詞が必要。可算名詞は必ず単複を考える✕ I bought book. → ○ I bought a book.
3単現の s主語と動詞の間に副詞(often / usually など)が入ると特に注意✕ She often visit him. → ○ She often visits him.
品詞選択名詞を修飾するのは形容詞,動詞・形容詞・文全体を修飾するのは副詞✕ She speaks English fluent. → ○ fluently
前置詞の有無自動詞は前置詞が必要,他動詞は前置詞が不要✕ discuss about the plan → ○ discuss the plan
時制時・条件を表す副詞節では,未来のことも現在形✕ when he will come → ○ when he comes
スペリング自信のない単語は,確実に書ける別の語で言い換える✕ recieve → ○ receive

これらのミスは,一つひとつは小さくても確実に減点されます。それぞれの文法事項は「限定詞・冠詞 Level 1」「一致 Level 1」「動詞 Level 2」「時制 Level 2」で詳しく扱っています。

詳しい説明を読む

可算名詞と不可算名詞

information / advice / furniture / homework などは不可算名詞で,a をつけたり複数形にしたりできません。

彼は私にいくつか助言をくれた。
He gave me some advice.(✕ some advices)

数えるときは a piece of advice のように表します。可算名詞と不可算名詞の区別は「名詞 Level 1」で確認しましょう。

確認しよう

和文の構造・ニュアンス → 英語にしやすい日本語に言い換える
フレーム → 確実に使いこなせる重要構文に当てはめる
見直し → 冠詞・単複,3単現,品詞,前置詞,時制,スペリング

和文をとらえ直して訳す
病気になって初めて,健康のありがたさが分かる。
→ フレーム:It is not until ~ that …
→ It is not until we become ill that we realize the value of good health.

この本を読めば,日本の歴史がよく分かるだろう。
→ フレーム:無生物主語 + help + O + do
→ This book will help you understand Japanese history better.

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